やしまのさうし

ライセンス種類
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ライセンスURI https://dc.lib.hiroshima-u.ac.jp/da/page/license1
所有機関等 広島大学
タイトル やしまのさうし
タイトルヨミ ヤシマノサウシ
物理サイズ 1巻;
装丁 和装
写刊区分 写本
所在 広島大学図書館
コレクション 奈良絵本 室町時代物語
説明1 [あらすじ] 山伏姿で平泉に下向する判官一行が、信夫の里で宿を借りる。応対の尼は義経の従者、佐藤継信(次信)と忠信の母親であった。弁慶が、義経の身代わりで射られた継信とその仇を討った忠信の最期を語り、義経が身分を明かした。母は歓喜して二人の形見を受け取った。
説明2 [解題]広大本は1冊本であるが、明らかに物語途中から始まっているため、本来は2冊本であったと思われる。現存部分は「舞の本」のひとつである「八島」の後半部分に酷似しており、同一の物語と考えられる。「八島」は、室町期の語り物芸能であった幸若舞曲の台本を読み物に転用したいわゆる「舞の本」に入っている。「舞の本」は寛永頃に絵入り版本として出版され、広く流布した。その中でも「八島」は新刻本も出されるほどの人気作であった。広大本はおそらく版本を書写し、奈良絵本に仕立てたものと考えられる。物語後半、弁慶が継信・忠信兄弟の最期について語る部分のみが現存する。なお、謡曲にも同内容を扱った「八島」がある。
参考文献
【テキスト】1新日本古典文学大系『舞の本』/2『寛永版 舞の本』/3佐藤彰「内閣文庫蔵明暦刊「舞の本」-「つきしま」(続)「やしま」」(『静岡県立大学短期大学部研究紀要』1号、昭和63年3月)/4佐藤彰「内閣文庫蔵明暦刊「舞の本」―「やしま」(続)」(『静岡県立大学短期大学部研究紀要』2号、平成元年3月) など。
【研究文献】1浅野日出男「やしまのさうし」(『山陽女子短期大学研究紀要』第17号、平成3年3月)/2添田美千恵「八島語りの一考察―継信、菊王戦死話を中心に―」(『駒沢大学大学院国文学会論輯』13号、昭和60年2月)/3須田悦生「特集・中世の伝承―立ちあらわれる文化の基体 芸能と伝承―能・幸若舞・神楽」(『国文学 解釈と教材の研究』第48巻11号、平成14年9月) など。
資料番号 大国2593,文理10532