よしのふ

ライセンス種類
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ライセンスURI https://dc.lib.hiroshima-u.ac.jp/da/page/license1
所有機関等 広島大学
タイトル よしのふ
タイトルヨミ ヨシノフ
巻号
物理サイズ 3冊; 縦16.4cm× 横24,7cm; 挿絵十六枚を含む
装丁 和装
写刊区分 写本
所在 広島大学図書館
コレクション 奈良絵本 室町時代物語
説明1 奈良絵本。挿絵十六枚を含む。横本。料紙は鳥の子紙。表紙は紺地に金泥で秋草が描かれ、その中央に丹紙短冊形の題簽を付す。奥書はなく、書写者・書写年次など詳細は不明であるが、江戸初期、寛永~寛文頃の写しとみられる。欠丁が原因と思われる物語の不連続が数カ所あるほか、錯簡もあり、中巻の24丁から26丁は、挿絵をはさんで前後が入れ替わっている。
 本作品は他に伝本がなく、この広島大学蔵本のみが残る。
[あらすじ] 宇多天皇の御代、越前・加賀両国の将監であったよしのぶの死後、弟の源太二郎直家が国の乗っ取りを謀るが、よしのぶの忠臣よりかたの活躍で源太は討たれ、よしのぶの一家は末永く栄えた。
説明2 [解題]武家の御家騒動物。地方豪族の一家をめぐる謀反事件で、女性と子供たちが苦難の末再び繁栄を手にする物語である。こうした復讐物は、『神道集』所載「児持山縁起」などにはじまり、ひとつのグループをなすが(「まんじゆの前」「ともなが」「村松の物語」ほか)、その多くが古浄瑠璃と深い関わりを持つ。本作品も、古浄瑠璃の筋立てや詞章をもとに、子どもの身代わり(「あじろの草子」「をときり」ほか)、鋸引きでの斬首(「堀江物語」「村松の物語」ほか)などの趣向を加えたものであるとされ、古浄瑠璃の正本のごときを草子化して成立したものとみられる。(『お伽草子事典』のうち、徳田和夫氏執筆「よしのぶ」の項参照)
参考文献
【テキスト】1『室町時代物語大成』第十三巻/2広島大学『国文学攷』第1、第2輯(昭和9年11月、10年9月)
【研究文献】1『お伽草子事典』(東京堂出版、平成14年)
資料番号 大国915,文理5546