尋常小学修身書 第三学年 児童用

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Holder 広島大学
Title 尋常小学修身書 第三学年 児童用
Title pron. ジンジョウ ショウガク シュウシンショ ダイサンガクネン ジドウヨウ
Author 文部省著(モンブショウ)
Publish year 1904, 明治37
Publisher 教育図書
Publisher address 大阪
Physical size 22cm, 43p
Location 広島大学図書館
Collection 教科書コレクション
Description1 [時期]国定教科書期 1903(明治36年)~1945(昭和20年) [学科]修身 [学校制度]尋常小学校
Description2 [解題]戦前の教科書は文部省による認可や検定の制度を経て,1903(明治36)年からは国定化が図られることになる。翌年の1904(明治37)年からは国語,修身,日本歴史,地理の国定教科書が使用され始めるが,本教科書は第一期の国定修身教科書である。この最初の国定修身教科書が,以後の修身教科書の基本構成を決定したことにもなり,従来の修身教科書に見られた儒教倫理と近代倫理との矛盾が克服されて,近代社会的な倫理が強調された教科書との評価がある一方で,旧来型の修身教科書に根ざす立場からは強い批判もあり,国定修身教科書の改訂の度に揺り戻しが起こることにもなっていく。
本書は,第三学年児童用であり,その内容は「こーごーへいか(皇后陛下)」から始まり,「ちゅーぎ」,「そせん(祖先)」,「こーこー」,「きんべん(勤勉)」,「がくもん」と続く。 この時期以前の修身教科書においては,内容を徳目で構成するものと人物で編成するものの双方が両立していたが,第一期の国定修身教科書では項目的には徳目主義が採用されたことになる。この徳目は学校,家庭,社会,個人,国民という5つの生活領域における心得による排列が教科書上に採られており,各学年の最終項目には総括的な項目がおかれ,本書の場合の最終項目は「ふくしゅー(復習)」となっていた。第一期国定修身教科書はこのように表向きは徳目主義であったが,本文内容は学年段階に応じて,仮設の人物,歴史上の人物,外国人のそれぞれの例話を織り交ぜた構成となっていた点も特徴的であった。(解題執筆:永田 忠道)
参考文献
教育史編纂会. 明治以降教育制度発達史. 教育資料調査会, 1938, (第一巻)
唐澤富太郎. 教科書の歴史. 創文社, 1956
中川浩一. 近代地理教育の源流. 古今書院, 1978
Number [登録ID]2500046862 [スリップ番号]40464 [請求記号]教科書文庫/4/110/31-1904/2500046862