doi : 10.15027/da57
中将姫
| ライセンス種類 |
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| ライセンスURI | https://dc.lib.hiroshima-u.ac.jp/da/page/license1 |
| 所有機関等 | 広島大学 |
| タイトル | 中将姫 |
| タイトルヨミ | チュウジョウヒメ |
| 巻号 | 下 |
| 物理サイズ | 1冊(全2冊) |
| 装丁 | 和装 |
| 写刊区分 | 写本 |
| 所在 | 広島大学図書館 |
| コレクション | 奈良絵本 室町時代物語 |
| 説明1 | [あらすじ] 右大臣豊成の娘中将姫は、継母の讒言で殺害されようとするが、家来によって庵に隠され養育される。その後都に帰った中将姫は出家して禅尼と名乗り、阿弥陀如来の来迎のうちに極楽往生をとげる。 |
| 説明2 | [解説]当麻寺に存する曼荼羅の縁起に伴う中将姫の説話である。当麻曼荼羅に姫が関わり、極楽往生をしたという話は『建久御巡礼記』(建久3〈1192〉年成立)以来、複数の記録・説話集に見られる。そこに姫の発心を語る継子いじめ譚が導入され、中将姫の一代記として当該本のような物語が成立した。「仏教の連続説教用、談義僧の手控え的な性格をもつこの作品は、中将姫の誕生から往生までの一代記であり、前代までの中将姫説話を集大成して発展させた」といわれる(『お伽草子事典』)。広大本は奈良絵本2冊。諸本は写本の形で伝わるものと、慶安4年に出された絵入り版本とが見られる。広大本と同じく写本2冊で伝わるものに国会図書館蔵本、慶應義塾大学斯道文庫蔵本(下巻のみ存)などがある。 参考文献 【テキスト】1『室町時代物語大成』9/2『室町時代物語集』4/3『御伽草子絵巻』24 ほか。 【研究文献】1元興寺文化財研究所編『中将姫説話の調査研究報告』(昭和58年)/2徳田和夫「享禄本『当麻寺縁起』絵巻と「中将姫の本地」」(『お伽草子研究』昭和63年、三弥井書店) |
| 翻刻 | [page 2] 中しやうひめ 下 ひみめきみ十四さいと申はるのころ、かのものゝふちうひやうをうけて、わつかに一七日と申すにはかなくなりぬ。ひめきみおほせありけるは、かなしみのはゝにおくれ、ちゝに玉けうをかうふりまいらせ、いのちをたすけられよろつたのみ入けるものゝふにさへかやうにおくれぬる事よ、となけきかなしみ給ふ。さてあるヘきにあらされは、かたはらにおくり給いぬ。そのゝちものゝふかさいし [page 3] にのたまわく、なんちかみをたつねてゑさせよ。此せうさんしやうときやうを一せんへんかきたてなんちかふうふにゑかうし、又わかふもの御ほたいにもゑかうしまいらせん、とおほせありけれは、かのをんなさとにいて、れうしをすゝめまいらせけれは、みつからこしらへて、御きやうをかき給ふほとに、十五のはるのころあるとき大しんさとのむらしをめされておほせられけるは、みねのしらゆきもきへ、たにのこほりもとけぬらん。かりにいてあそはんかりうともよほせ、とおほせられけれは、所々めくつて、すはいのかりうともよほす。ひはり山七日のかりとそきこへける。かの山に入てかゝたるみねにうちのほり、ヘう〳〵たるたにをみわたし給へは、ほのかにけふりたちのほり、人のすみかのあるヘし、とみへたり。大しんこれを御らんして、いかなる所そとたつね給へは、みな人そんち候はぬよ [page 4] し御返事を申けり。あやしくおほしめして、御むまをおろし御らんすれは、しはのいほりなりとしころ人のすみたる所とみえたり。かゝる人あとたへたる所にも人のすみける事か、とおほしめして、御むまよりおりさせ給ひてしはのあみとをおしひらき、うちを御らんすれは、五十にあまりたるらう女あり。かたはらに十四五はかりにみへたるひめきみ、ふくめんをしてつくえにむかって御きやうをかき給ふ。大しんこれを御らんしてふしきなり。まことの人によもあらし。とよなりかかりにいてたるをきゝて、てん人あまくたり給ふか、さんしんこたまの人にけして、我をたふらかさんためにありけるか、とおほしめして、大しんやをぬきゆみうちつかひての給ふやう、かゝる所にかやうの御すまゐまことの人によもおはしまさし。とよなりか心をみんためにてん人のらいけんかさんしんこたまの人に [page 5] けしておはしますか。なのり給ふへし。なのりたまはすは、いのちをうしない候はん、との給いけれは、らう女御返事を申さす。さていかに〳〵とゝい給へは、ひめきみ御きゃうをまきをさめふくめんをのけて御かほのけしきいろ〳〵となして、物はつかしくおほしめしけれとも、ちゝの御まゑゝまいり、これはてん人のらいけんにもあらすさんしんこたまのけゝんにもあらす。 [page 6] きみの御こ、ちうしやうひめにて候なり。十三のとし、さしたるとかもなきに、けいほのさんけんによつて此山にてくひをきれとて、ものゝふにおほせつけられしを、ものゝふかあわれみにたすけさふらふなり。此ほとはとかくにはこくみ候し所に、さんぬるはる、ものゝふにおくれ候て、此みもひとつみちにと思ひしかとも、つれなきいのちなからへて、ふけうせられまいらせ候つるおやにふたゝひあひまいらせぬる事のかなしさよ。まことやらん、ふけうのものには月日のひかりさへ候はすとうけ給はり候。いかに三世のしょふつもあしくとおほしめし候らん、と申もはてすなき給へは、大しんこれをきゝ給ひて、ゆみやをすて、ひめきみの御そてにとりつきおほせられけるは、ゆめうつゝにて候や。一たんの御うらみはさこそ候らんなれ。とよなりとみしりたまはゝなとなのりたまわぬ。そやとはすは [page 7] なのり給ふましかりけるか、されはおやのおもふほとはこはおもはさりおなしとしの人の、よにおとなしくなりにつけても、御事のみかなしくて、ねんふつを申、きやうをよみ、一はちすのえんとこそ、いのりしに、そのかひあつて、こんしやうにて、二たひ、あひまいらする事の、うれしさよ、日ころの御うらみを、としよりたるおやに、ゆるさせ給へとて、御てをかほにおしあてゝ、なみたにむせひ給へは、 [page 8] くふの人々、なみたをそなかしける。かくて、御こしをめしよせて、よこはきの御所へ、かへり給ふ。大しんの御こゝろのうち、うれしさ、申はかりもなかりけり。そのゝちは、あらきかせにもあてましといつきかしつき給ひけり。さて、けいほをは、もとのかたへそ、おくり給ひける。さるほとに、ひめきみ十六になり給へり。そのなつのころ、すてに、きさきに御たちあるヘきなとくふの女はうたちひやうちやうありけるを、ひめきみきゝ給いて、我むやくのしやはにいろをそめて二たひさんつのきうりにかへらん事こそ、かなしけれ、むしやうのせつきは、きさきにも、なさけをかくへからすけふは十せんの、はんしやうのほらいに、のほるとも、あすは、むけんはつなんのちう〳〵にしつまん事、うたかいなし。また、われ三さいのとき、はなれまいらせし人の御ことはも、むなしくなるヘし。又いのちをたす [page 9] け、かやうに、はくゝみなしたるものゝふか事も、たしやうくわうこうをふるとも、そのおんまことにほうしかたし。されは此たひ、ほうしやせすんは、いつれのひをか、こすへき、とて、さめ〳〵となき給ふ。かくて、そのなつのころも過ぬ。たゝあけてもくれても御きやうをよみかき給ふよりほかの事はなし。をのつから、大りへのさたあれは、ひの中、水のそこえも、御しつみあるヘき御きしよくなり。此事、大りにさたきこゑけれは、なか〳〵よしなしとの御さたありて、とし月をおくり給ふほとに、おり〳〵は、ちゝの御まへにまいり、しゆつけのいとまを、申させ給ふ。され共大しんは、なをもきさきの御心さしまし〳〵て、さるほとにひめ君この御しよをしのひいてゝ、いかなるととろへもゆきてしゆつけして、しやうしをはなれんとおはしめす。このまゝあらはいかさま、きさき [page 10] の事あるへし、夜にまきれて、御いてあるへきにて、おはしましけるか、これほとに、あわれに、ふかくおほしめすちゝを、ふりすてゝいつる子事、ふけうのとか、のかれかたし、いかゝすへきと、おほしめしけるか、きおんにうむい、しんしちほうをんしやのきやうをおほしめしいてゝ、こゝろよわくては、ふつたうをは、しゆきやうしかたし。ちゝのふけうは、一たんの事なり。われしやうとに生して、ちゝはゝともにいんたうしたてまつらは、ほうおんにてこそあらんすれとて、思ひさため給いぬ。たゝいまいてなんのちは、又ちゝをみまいらす事、あるへからす。いま一たひ、さいこのけんさん申さんとて、ことにはなやかに、いてたち給ひて、ちゝの御まへゝまいり給ふ [page 11] 大しんよにうれしけに御らんしける。ひめきみ、ちゝをつく〳〵とみまいらせ給ひて、御なみたをなかさせ給ひ候へは、大しんおほせありけるは、なに事の御うらみにてなみたをなかし給ふそ、あけなはくらゐにつけまいらせへき、との給へは、ひめきみ、わかみのきさきにたち候はんにつひてももろともにゑいくわにほこることこそあらまほしく候へ。御としは日にしたかいてきわまらせ給ふ。さ [page 12] れは一人いみしくさかへ候とも、二しんにおくれまいらせてはなにのかいか候へき、とおもへは、御なこりもおしく候て、かやうになみたにむせひ候なり、と御返事ありけれは、みなよのつねのならひなり、さしもになけき給ふへきにあらす、とおほせられなから、いとふてみまわせ給ひけるを、ひめきみ御らんして、いよ〳〵御なみたにむせひ給いて、いまはこれまてなり、とをほしめして、御まへをたち給へり。ちゝ御なこりおしけにみをくり給いけり。むくらのやとの、あたなるそら、たちはれなは、ものうきに、としころ、すみなれし御しよの御なこりといひ、さすかおんあいのわかれといゝ、いまをかきりとおほしめしけれは、御なみたはかりそ、さきにたちける。されとも、御心つよく、たうしんを、みちしるヘとして、御しよをは、たゝ一人、しのひいてさせ給ひて、かちはたしにて、あゆみ給ふほとに、ならより、たゑまへは、七 [page 13] りのみちなり。御あしより、ちをなかし、たうしんを、さきとしてたつねゆき給ふほとに、やう〳〵たゑまに、つき給ふ。うゑんのそうはうに、たちより給いて、御しゆつけのよしを、おほせられけれは、ひしりの給ふやう、御ありさまをみまいらせ候に、よのつねの人にてはをはしまさすそつしにはいかてか、しゆつけさせ申候へきと、申されけれは、ひめきみ、おほせられけるは、ゆめ〳〵そのきにあらす、われとくしんのものなり、ようせうより、ちゝはゝにもおくれ、又たのみたのみしめのとにさへ、おくれぬれは、いまはたのむかたなきによりて、六しんおもとふらい、又はわかみも、わうしやうせんと、思ひ候なり、しやうし、ししやうのゝそみあらんものをは、たといとかありとても、なとかは、なさせたまはさらんと、おほせありけれは、けにもとやおもわれけん、てんひやうほうし七ねん、みつのとのう、六月十 [page 14] 五日に、たゑましの、たうちやうにおいて、御とし廿一にて、御しゆつけとけ給いぬ。 [page 15] 御ほうみやう、せんにと申奉る。すなはち、十一せいくわんを、おこし給ひて、の給ふやう、われうけかたきにんかいにむまれ、あひかたきによらいのゆいけうに、あいたてまつる、もしこのたひ、しやうしを、けたつせしめすは、しやうしんのあみたによらい、こくらくしやうとよりけんして、われにみへ給へ、もし、しからすは、はやくいのちを、とり給へと、せいやくして、七日のくわうゐんをちきりて、さいたうのあんしつに、ひきこもり給いぬ。いまのまんたら、これなり。同廿日の、とりのこくにおよんて、こきすみそめのころもをきたる、けに一人いてきたりていわく、なんちか心しんねんにしゃうしんのみたを、はいけんせんといふ、もしかなはすは、もんこをとちいつへからすといふ心さしを、われしりて、きたるなり、まことにその心さしあらは、れんけのくき百たはかりまふけ給へ、かのくきを、いとにくりて、こくらくの有 [page 16] さまを、おりあらはして、きみにおかませたてまつり、又みらいあくせの、さいしやうのほんふ、けつちやうわうしやうの、ほんそんと、したてまつるヘしと、の給へは、よろこひ給事かきりなし。また、ちゝの大しんの御かたへ、此よし申給へは、大しんみかとにて、そうもんあり、せんしを申くたし、あふみのうみの、れんけのくき、九十よた、そくしに、むまうし、にんふをもつて、たえまてらに、こんしゃうすけにあいともに、れんけのくきのいとをひきくり、とゝのへて、たうしやうより、きたにあたつて、人をさいそくして、井をほらせ、みつ、たん〳〵として、なみ、ゆう〳〵たり。かの井のみつにて、はすのいとを、そめあらひ給ふ。みつのいろは、たゝ一いろなりといへとも、そむる所五しきなり。なをよのいろを、あひましう、しゃう、わう、しやく、ひやつ、こく、こう、し、すい、とうのいろ、ことにあさやかなり。その井は、てらより、五六ちやう [page 17] ほかなり。そめてらとかうす。同廿ニ日の、とりのこくはかりに、十七八の女はう、てん人のことくなるか、きたりて、けにのまへにむかつて、いとはやとゝのへまうけられて候かいかにと、とひ給へはいとはみな〳〵いてきて候、さらは、こよひきたつて、をりてまいらせん、あふら三升、わら三は、よういして、まち給へとて、かへり給いぬ。やくそくのことくとゝのへて、あひまち給ふ所に、その夜の、いのこくおはり、ねのこくのはしめにきたつて、あんの、いぬいのすみにて、はた物をとり出して、ねうしとらの三時にこのまんたらを、おりあらはし給ふ。一よのたけを、ちくとして、けにと、せんにと、りやう人の御まへに、さしをきて、ゆきかたしらす、うせ給ふ。 [page 18] そのゝちあんのことく、しやうめんのあひたにこのまんたらをかけて、けに、一こにといてせんにゝおしへ給へり。さらぬたにたうしんふかき人の、まのあたりにりこれをきゝみ給い、こゝろことはも、およひかたし。そも〳〵、なかのうてなをおかみたてまつれは、あみたの三そん、大ほうれんけさのうへに、させさせ給ふ。また三十七そん、かたをならへ、ひさをくみ給へり。しけしゃうこんを、はいけんしたてまつれ [page 19] は、八くとくのいけに、なみゆふ〳〵として、四しゆのれんけ、ひらけあるひは、くせいのふねに、さほさして、ゑんふの、しゆしやうを、あひまつ所もあり。あるひは、ほうしゆの、もとにして、みたの三そんのほうをとき、しやうらくかしやう、あの四ほうをおしうる所もあり。あるひは、たはうかいしゆしやう、きたつて、みたをくやうし、七ちやうほうしゆのえたことに、くうてん、はん〳〵として、かさなれり。みなみのヘりは、しゆわうさうにくのはしめより、しやうゑんの、おわりまて、つふさにこれをおりあらはし給へる。日さうくわんより十三ちやうせんくわんもん一々にこれをつらぬ。又しもへりには、三はいの九ほんのさんせんのきやう、そうして大小せうのきやうたいなり。まんせんまんきやうの、ありさま、十あく五きやくのさい人、とくしやうのいんゑん、このまんたらに、こと〳〵くおりあらはし給へり。これをはい [page 20] けんしたてまつる、ほんたふをたつして、たちまちに、むしやうほたいにせうし、此たひをあらためすして、しやうちくしんむろの、さかいにいたり、かつうは、まさしく、しやうしんのおうたいをはいし、かつうは、くわしく、けにのけうせつをうけて、なく〳〵しゆくくはんとんしやくを、かへりみ、ふして、みたのてうせの、ちかひをよろこひ、まうさうさはりおなしといへ共、ほんまうを、あんやうかいのみきりにとけ、めんけんこと〳〵くふかし。いまは、みたを、みそうの、さかいにおとす。かくのことく、すてにおはりぬ。此けに、いまははやかへり給ひなんとするけしきみへたりけれは、御衣のそてに、とりつき、そも〳〵きみは、いかなる人にておはしまし候そ。又、まんたらおり給ひし人も、いかなる御事ともしらす。きみ御かへりのゝち、なんちかしゆくくはんは、いかなる人の、しやうしゆさせしそとさためて人のといたまわんとき、われ〳〵 [page 21] いかゝこたへ申へき。これを、さのみふかしきくはんおはしやうしゆせしめ給ふ。たゝ人とは、おもひまいらせすと、くわしくの給いけれは、けに、御てをのへ、せんにの、かうへなて、これしかなや、此事をといたまえることよ、我はこれさいはうこくらくのあみたによらいなり、まんたらをおりつる女はうは、わかひたりの大じ、大しやうくわんし大ほさつなり。四くのもんをあらためていわく、わうしやくかせうつほうしよこんらいほうきさふつし、くわんおさい一にうせちゃうやうりく、かくのことくこたへまします。もんの心は、むかしかせうふつせのほうをし給いし所なり、いまほうききたりてふつしをなすなんちさいはうを、ねんころにねんするゆへに、われきたるなる、一とも此たうちやうに、まいらん物はなかくくるしみをはなれて、しやうふつすへしと、いふもんなり。その [page 22] のち、かのけに、さうあんをいて給いて、しうんにのり、そらにのほりたまひぬ。 [page 23] すなわち、せむに、御なこりをおしみ、はるかのらを、みをくり給へは、こくうより、御こゑありて、なんちわれに、したかふゆへに、九ほんのれんたいに、のほり給ふへし。われはなんちを、おもふゆへに、ゑあくのしやはにくたりて、さいあくのしゆしやうに、ましわる。いま十三年のち、三月廿三日に、われかならすむかいにきたるへしと、の給いけれは、此事を、きこしめし、いよ〳〵よろこひ、たちまちとして、おもひいやましにせうせんたり。せんかくまつて、おもひをさいせつのれんたいのゆふへのけふりによす。いきやう、のこつてつきす。かのよそおゐ、しやはのあんしつにくんし、ほんそんせうひするにあまれり。ふしきのへんさう、ことはおよひかたし。されは、けつけいふんかくの、そてをつらね、五き七たうあゆみをはこふ。そのゝち、とし月つもつて、十三年をへて、くにうにんてんわうのきよう [page 24] きのとうほうき六年三月廿三日の、むまのこくに、しゆくくわんのことく、わうしやうを、とけ給いぬ。あんてん、たかくはれて、しうん、そらにそひへ、おんかく、にしにきこへ、しやうしゆらいこうし給ふ。こんさして、かうへをうなたれ、もくねんとして、いきたへぬ。めんしよく、ことにあさやかに、よみかへるかことし。おんかくこくうにひゝき、いきやう、しつにくんし、七日におよふかて、ふしきともおゝく、およそ、へいせいのれいとくりんしゆのきすいくわしくしるすに、かきりなし。しかるに、かのたまへましは、あんらくのしやうせつ、こしんほうとなり、しかるあひた、一たひさんけいのともからは、むしの、さいしやうを、めつし、九ほんれんたいにしやうし、けんせには、むひのらくをうけ、こしやうには、くわこくほつたんみやうとくを、えせしめ給ふへきなり。 |
| 資料番号 | [配置場所]貴重資料室/[登録番号1]大国51 |

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