尋常小学地理書 児童用 巻一
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ライセンスURI | https://dc.lib.hiroshima-u.ac.jp/da/page/license1 |
所有機関等 | 広島大学 |
タイトル | 尋常小学地理書 児童用 巻一 |
タイトルヨミ | ジンジョウ ショウガク チリショ ジドウヨウ |
著者 | 文部省[編](モンブショウ) |
出版年 | 1918, 大正7 |
出版者 | 大阪書籍 |
出版地 | 大阪 |
物理サイズ | 22cm, 89,3p |
所在 | 広島大学図書館 |
コレクション | 教科書コレクション |
説明1 | [時期]国定教科書期 1903(明治36年)~1945(昭和20年) [学科]地理・地誌 [学校制度]尋常小学校 |
説明2 | [解題]1918年(大正7年)発行の第三期国定地理教科書『尋常小学地理書』は,1907(明治40)年からの義務教育年限の延長,すなわち尋常小学校の修業年限の6年制に伴い,尋常小学校の第五学年と第六学年までの各学年に対応するように,巻一と巻二が用意された。 この第三期国定地理教科書の内容項目は, 日本の各地方と世界の各州を,大項目として掲げる構成を採っている。このうち日本の地理については,まず巻一の第一「大日本帝国」で,日本全体の位置関係を示した後に,第二の「関東地方」以降,各地方別の説明がされている。この地方別の説明では,各地方の特徴を表現する指標として,「区分,地勢,産業,交通・・」といった中項目が,どの地方にも一律に配置されている。更にその下には,例えば「産業」に関しては,「農業・工業,鉱業,水産業」といった小項目も一律に配置されている。そして,そのような各項目下では,一貫して「どこ」に「なに」がある,といった形式の地名物産的な記述が,重点的になされている。 このような地方別の説明を踏まえて,最終的に,巻二の第七「大日本帝国総説」では,日本全体の総括的説明が,産業を中心にしてなされ,日本地理についての説明を締めくくっている。一方,世界の地理に関しては,巻二の第八「アジア州」以降,各州別の説明がなされている。この州別の説明においても,日本の地方別と同様に「区分,地勢,産業・・」といった項目が配置されており,本文も同様の形式で記述されている。そして,最終的に,第十四「世界と日本」では,州別の説明を踏まえた上で,日本と世界との関係性が記述され,世界地理についての説明を,締めくくっている。 第三期国定地理教科書は,子どもたちに日本国民としての誇りと自覚をもたせ,そのことによって,円滑な国土空間経営を担う国民の形成に資する必要があった,とされている。そのため,日本や世界各地の地名物産をもれなく示すことで,対内的には産業開発の必要性を,対外的には産業国家日本の優位性を現出させるものとなった。それにより,子どもたちに,産業国家日本の国民としての誇りを持たせ,日本国民として国家の産業発展に寄与する自覚を促す教科書となっていた。(解題執筆:永田 忠道) 参考文献 教育史編纂会. 明治以降教育制度発達史. 教育資料調査会, 1964, (第五巻) 唐澤富太郎. 教科書の歴史. 創文社, 1956 永田忠道. 大正自由教育期における社会系教科授業改革の研究. 風間書房, 2006 |
資料番号 | [登録ID]2000018406 [スリップ番号]42747 [請求記号]教科書文庫/4/290/31-1918/2000018406 |