小学地理 一

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ライセンスURI https://dc.lib.hiroshima-u.ac.jp/da/page/license1
所有機関等 広島大学
タイトル 小学地理 一
タイトルヨミ ショウガク チリ
著者 文部省著作(モンブショウ)
出版年 1904, 明治37
出版者 教育図書
出版地 東京
物理サイズ 22cm, 62,4p
所在 広島大学図書館
コレクション 教科書コレクション
説明1 [時期]国定教科書期 1903(明治36年)~1945(昭和20年) [学科]地理・地誌 [学校制度]尋常小学校
説明2 [解題]戦前の教科書は文部省による認可や検定の制度を経て,1903(明治36)年からは国定化が図られることになる。翌年の1904(明治37)年からは国語,修身,日本歴史,地理の国定教科書が使用され始めるが,本教科書は第一期の国定地理教科書である。本教科書は,当時の高等小学校の各学年1冊ずつの4冊で構成されている。第一・二学年用にあたる一と二は日本の地理,第3学年の三は世界の地理,第4学年の四は日本と世界の地理の補習用とされている。当時の小学校は4年間の尋常小学校の後に,高等小学校の2年まででの就学者が多く,日本の地理だけしか学校で学ばなかった子どもたちが大半であったとされている。
本書は,高等小学校の第一学年であり,その内容は「総論」から始まり,「関東地方」,「奥羽地方」,「本州中部地方」と続く。第二学年用の二は「近畿地方」から「中国地方」,「四国地方」,「九州地方」,「北海道」,「台湾」,「地球」の構成となった。この時期以前の地理教科書においては,畿内から始まり東海道,東山道と続く,畿内八道による内容構成が明治初期より採用されてきたが,第一期の国定地理教科書となる本書からは,いわゆる八地方区分へと変更がなされることとなった。この第一期国定地理教科書では,関東地方から本州中部地方までが一巻,近畿から北海道,台湾,地球が二巻とされたが,当時の日本の地理的な範囲を教科書の各巻で区分けする境界は,二期から五期へと国定教科書の改訂の度に変動したが,その時期ごとの日本の中心と周辺の拡大が地理教科書の中で顕著に示されていくことにもなっていく。(解題執筆:永田 忠道)
参考文献
教育史編纂会. 明治以降教育制度発達史. 教育資料調査会, 1964, (第四巻)
唐澤富太郎. 教科書の歴史. 創文社, 1956
中川浩一. 近代地理教育の源流. 古今書院, 1978
資料番号 [登録ID]2000302762 [スリップ番号]42721 [請求記号]教科書文庫/4/290/31-1904/2000302762