尋常小学国語読本 巻一

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ライセンスURI https://dc.lib.hiroshima-u.ac.jp/da/page/license1
所有機関等 広島大学
タイトル 尋常小学国語読本 巻一
タイトルヨミ ジンジョウ ショウガク コクゴ ドクホン
著者 文部省[編](モンブショウ)
出版年 1918, 大正7
出版者 東京書籍
出版地 東京
物理サイズ 22cm, 54p
所在 広島大学図書館
コレクション 教科書コレクション
説明1 [時期]国定教科書期 1903(明治36年)~1945(昭和20年) [学科]国語, 読本, 古文, 暗唱, 読み方, 書き取り [学校制度]尋常小学校
説明2 [解題]『尋常小学国語読本』は1918(大正7)年より使用された第三期国定教科書で,文部省(担当,八波則吉,高野辰之)により編纂された。表紙の色から「白読本」,また冒頭の単語から「ハナハト読本」とも呼ばれる。
『尋常小学国語読本』の全体的な特徴として,児童文や会話文の採用などによる綴り方,話し方への配慮,国語読本としての性格の重視などが挙げられる。この教科書と同時期に修正『尋常小学読本』が編纂されていたが,採択は「尋常小学国語読本」が圧倒的に多く,教科書史上の重要性が看取される。
また,巻一に関わる内容の特徴として,まずセンテンスメソッドの導入がある。入門段階において「ハナ ハト マメ マス ミノ カサ カラカサ」という七語のみを学習した後,直ちに「カラス ガ ヰマス。 スズメ ガ ヰマス。」という文の学習に転じることは,それまでの教科書では見られなかった特徴である。これは後に編纂される第四期国定教科書「サクラ読本」にも影響を与えたと言える。
さらに,児童を教材文の中心人物として登場させるなど,大正期に流れていた児童中心主義の思想が窺えることも特徴である。この思想は児童の読書意欲増進を目指し、巻一ではやくも「サルカニ」や「モモタラウ」といった長編教材が採用されているという特徴にも関連している。(解題執筆:池田 匡史)
参考文献
井上敏夫編. 国語教育史資料第二巻教科書史. 東京法令出版, 1981
吉田裕久. 「尋常小学国語読本」の研究(1). 愛媛大学教育学部紀要第Ⅰ部教育科学. 1982. Vol.28, pp.125-145.
資料番号 [登録ID]2500030954 [スリップ番号]41359 [請求記号]教科書文庫/4/810/31-1917/2500030954