中等国文讀本 巻一

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所有機関等 広島大学
タイトル 中等国文讀本 巻一
タイトルヨミ チュウトウ コクブン ドクホン
著者 落合直文編(オチアイ ナオブミ)
出版年 1899, 明治32
出版者 三樹一平,明治書院
出版地 東京
物理サイズ 23cm, 4, 133p
所在 広島大学図書館
コレクション 教科書コレクション
説明1 [時期]検定教科書期 1886(明治19年)~1902(明治35年) [学科]国語, 読本, 古文, 暗唱, 読み方, 書き取り [学校制度]旧制中学校
説明2 [解題]『中等国文読本』は国文学者である落合直文によって編纂された中等読本の一つである。また,後に中学校国語科教科書のベストセラーとなる『中等国語読本』の前身である。『中等国語読本』は通巻10巻となっているが,第1学年では明治時代の文章,第2学年と第3学年は江戸時代の文章,そして第4学年以降は中古の文章が教材として配列されている。これらの教材は,いずれも読むことの教材や書くことの手本とすることを目的とされている。また,第3学年までは生徒にとって未知の知識を啓発することも狙いとされている。これらの教材は,必要に応じて落合が自身で教材を執筆している。
巻一の教材は「憲法發布」から始まっており,国家意識啓培の意図が窺える。また,学問の概説や入門的な教材として「學問」(堀秀成)や「まことの學問」(福沢諭吉)など当時の知識人の著書から採録されたものがみられる。このほかに,「將基の盤」(高崎正風)や「勸學」(落合直亮)といった詩教材や,「ぼあそなあど氏を送る詞」(井上毅)などの随筆的な教材もみられる。加えて,文語文に慣れるためか「海外の一知己」(『海舟翁談話筆記』)においては,口語訳が先だって示されそのあとに文語の本文が示されるといった工夫がみられる。(解題執筆:村井 隆人)
参考文献
井上敏夫編著. 国語教育史資料 第二巻 教科書史. 東京法令出版, 1981
菊野雅之. 落合直文『中等国語読本』の編集経緯に関する基礎的研究―二冊の編纂趣意書と補修者森鴎外・萩野由之. 語学文学. 2015. Vol.54, pp.29-40.
資料番号 [登録ID]2000301455 [スリップ番号]30300 [請求記号]教科書文庫/3/810/41-1899/2000301455