瓜生氏日本国尽 巻五
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ライセンスURI | https://dc.lib.hiroshima-u.ac.jp/da/page/license1 |
所有機関等 | 広島大学 |
タイトル | 瓜生氏日本国尽 巻五 |
タイトルヨミ | ウリュウシ ニホン クニズクシ |
著者 | 瓜生三虎著(ウリュウ サンコ) |
出版年 | 1872, 明治5 |
出版者 | 和泉屋吉兵衛 |
出版地 | 東京 |
物理サイズ | 22cm, 24丁 |
所在 | 広島大学図書館 |
コレクション | 教科書コレクション |
説明1 | [時期]検定制度実施以前 1873(明治5年)~1885(明治18年) [学科]地理・地誌 [学校制度]尋常小学校 |
説明2 | [解題]学制の頒布により,日本の学校教育制度が整備されていく中で,学制の翌年である1873(明治6)年に制定された小学教則において使うことが例示された日本地理の教科書である。本書の著者である瓜生三寅(うりゅうみとら)は,瓜生寅(うりゅうはじむ)とも称していた。越前福井城下万町(現:福井市春山)の出身で長崎などにおいて漢学,蘭学,英学を学び,江戸幕府の英語学校教授を務めていたと記録されている。その後,1870(明治3)年に時の新政府に登用され文部省,大蔵省,工部省などに勤務,いわゆる官僚としての退官後には実業家として,その生涯において貨幣,地質学,測量,地理,家政学など多方面にわたる著作を残している。なお,瓜生は文部省の在任時には,「文部少教授」の立場で「学制取調掛」(学制起草委員)でもあった。 本書は,京都を起点にした五畿内から東海道,東山道,北海道,北陸道,山陰道,山陽道,南海道,西海道,二島,琉球へと広がる内容構成となっている。ある起点をもとに,その起点から周辺への広がりの中での内容構成は,その後の地理教科書でも継承されて,1874 年の文部省発行『日本地理略』では畿内,東海道,東山道,北陸道,山陰道,山陽道,南海道,西海道,北海道となり,北海道の順列に変化が生じてはいるが,基本的には本書からの内容構成が日本地理を学ぶ際の原則となっていった。 この時期の地理教育においては,学校教育の設立に伴い,啓蒙的で教養的な世界と日本の姿を知りうる機会が確保されて,当時の日本の中では江戸時代までの封建的で家族社会的な生活からの転換が図られていく中で,世界や日本各地の様式の違いを学ぶ場が用意されたことになる。その際の学習の起点は日本地理については京都であったように,身近な地域というような学習者の所在地へのまなざしなどは,ほとんど垣間見られる余地はない時代でもあった。(解題執筆:永田 忠道) 参考文献 教育史編纂会. 明治以降教育制度発達史. 教育資料調査会, 1938, (第一巻) 唐澤富太郎. 教科書の歴史. 創文社, 1956 |
資料番号 | [登録ID]2000090171 [スリップ番号]20440 [請求記号]教科書文庫/2/290/31-1872/2000090171 |