Health Physics
Volume 72, Issue 6, June 1997, Pages 848-855

152Eu depth profiles in granite and concrete cores exposed to the Hiroshima atomic bomb

Kiyoshi Shizuma, Kazuo Iwatani, Hiromi Hasai, Masaharu Hoshi, Takamitsu Oka

[抄録]
2つの花崗岩と2つのコンクリートコア試料を広島原爆爆心から500m以内で採取し、入射中性子のエネルギースペクトルを評価するために152Euの深度分布を測定した。花崗岩コアは爆心から101mにある元安橋の橋柱から、花崗岩は白神神社(379m)、更にコンクリートコアは、護国寺鳥居(398m)と広島銀行の柱(250m)より得た。コア中の比放射能の深度分布は表面より40cmまで低バックグラウンド・ゲルマニウム検出器を用いて測定した。測定された深度分布に従うと、入射中性子のリラクゼーション長は元安橋に対し13.6cm、白神神社に対し12.2cm、護国寺と広島銀行のコンクリートコアに対して9.6cmが得られた。付け加えると、広島の花崗岩コアの比較すると、長崎のデータと良い一致を示した。この結果は、152Euの深度分布が入射中性子のエネルギーがあまり高くなく、熱外領域であることを示している。